カリスマから犯罪者へ転落の「カルロス・ゴーン」 それでも出所後は“大統領選”出馬の真贋

ビジネス 企業・業界

  • ブックマーク

Advertisement

それでも出所後は「ブラジル大統領選」出馬?

 自らまいた種とはいえ、カリスマ経営者から金の亡者と化した犯罪者へと転落してしまったゴーン。彼が最終目標として狙いを定めていた“野望”が、4年後の2022年に控える、故郷ブラジルでの大統領選出馬だった。が、それも逮捕によって消え失せるのか。

『日産 その栄光と屈辱―消された歴史 消せない過去』の著書があるノンフィクション作家の佐藤正明氏は、

「これまでブラジルに大規模な工場を新設したほか、リオ五輪の時は、日産から車を4500台も無償提供。さらに、自ら聖火ランナーを務めてもいます」

 スポンサーとして、日産から250億円もの金をつぎ込んだのも、選挙への地均(じなら)しだった公算が高い。これまた公私混同だった可能性もでてくるわけだが、地検担当記者によると、

「今後、東京地検特捜部が狙っている特別背任で立件されて有罪となったら、最低でも4年は実刑になると見られています。仮に刑期が短くなったとしても、選挙の準備期間が必要ですから、実質的には出馬は断念せざるを得ないのでは」

 とはいえ、飽くなき野望の持ち主が、そう易々とは諦めるはずもなく……。4年後には見切りを付け、すでにその先を見据えていても不思議ではない。

週刊新潮 2018年12月6日号掲載

特集「新聞テレビでは分からない『カルロス・ゴーン』20の疑問」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。