「ナベツネ」不在の巨人全権「原監督」 金権補強のポンコツリスト

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とにかく来年のため

 だが、巨人担当のベテランデスクは、「原が焦るわけもわかる」と、こう話す。

「巨人は4年続けて優勝を逃したことはあっても、5年連続はない。来年優勝できないと史上初です。しかも、平成になってからの日本一の回数でホークスに抜かれ、辛うじて観客動員数が1位なのも、球場のキャパが大きいから。つまり、球界の盟主といわれた巨人存亡の機なのです。だから優勝経験豊富な原を引っ張り、ナベツネ氏もミスターも病身のいま、編成、ドラフト、トレード、FAの全権を一任した。一方、原にすれば、これで勝てなければメンツが立たない。遮二無二やるわけです」

 遮二無二ついでに、広島の丸佳浩外野手(29)に5年35億円を提示。何度もつぶれているオリックスの金子千尋投手(35)や、故障してマリナーズを退団した岩隈久志投手(37)にも食指を動かしているとか。

 だが、巨人OBで野球評論家の広岡達朗氏は、

「昔の巨人は選手を厳しく教えて、“このポジションは俺だ”と自信を持たせて使ったのに、原はよそで育ったいい選手がくれば勝てると思っている。でも、それではコーチはなにもせんでもいい。教え方一つでチームは強くも弱くもなるのに、よそから獲るだけでは監督もコーチも勉強しない。カネで選手を集めないと勝てなくなるだけです」

 そして、最後に言った。

「炭谷? 捕手は阿部もレギュラーなのに何人もどうするの? 誰を育てるの? 中島? もう36歳でしょ。なんで獲るの?」

 それが遮二無二突進して左右を見ない怖さ。

週刊新潮 2018年12月6日号掲載

ワイド特集「木枯らしに抱かれて」より

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