江戸川乱歩に酔う「満島ひかり」七変化

芸能週刊新潮 2018年11月29日号掲載

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「ど根性ガエル」ピョン吉の声から黒柳徹子役、あるいは園子温(そのしおん)監督「愛のむきだし」での迫真の狂気まで、どんな役でも見せ場をつくる。満島ひかり、32歳――。

 そんな彼女の真骨頂を楽しめそうなドラマだ。12月30日、NHK BSプレミアムでの「満島ひかり×江戸川乱歩」(23時30分~24時59分)は、乱歩の短編を題材にオムニバス形式で、満島が三つの役を演じ分けるのだ。これが3回目になる人気シリーズである。

 実は満島、かねてから乱歩作品の大ファンで、「明智小五郎を演じてみたい」との思いを持ち続けていたという。ついには自らリクエストし、実現したドラマ企画でもある。

 先の二つのシリーズでは、念願の明智小五郎役に男装で挑んだ。

「特に最初のシリーズ『心理試験』での、犯人役の菅田将暉(すだまさき)を追い詰めていく明智役がカッコよく、印象に残りましたね。コミカルなまでに役に成りきり、乱歩の世界観に漬かっているのが伝わってきました」

 とは、テレビ誌記者。

 今回映像化される乱歩作品は、「お勢登場」「算盤が恋を語る話」「人でなしの恋」の3話。明智役は見られぬが、妖艶な悪女、地味な事務員、夫の浮気で嫉妬に狂う若妻と、また別の顔を見せてくれる。「お勢登場」では、宮藤官九郎相手に、NHKらしからぬ官能シーンもある。

 アイドル評論家の上杉純也氏はいう。

「彼女の演技は上手すぎて、民放の連ドラなどでは浮いてしまうんです。でも短い一話完結の連続なら、見てる方も退屈せず、逆に印象に残ります。満島、いいドラマに出会いましたよ」

 乱歩先生の妖しい世界で、ミツシマ光る!