65歳からのシニア再就職に「コールセンター」「清掃員」が悪くないワケ

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内定率が高い仕事は…

 都内ハローワークでの新規求職者の割合を示すグラフで一目瞭然、60歳以上の求職者の割合は鰻登りで、“ミスマッチ”が生じていると高橋氏が続ける。

「60代以上の方には事務職が圧倒的な人気ですが、もともと全世代に人気の職種なので、シニアが内定をとるのは難しいのです」

 池袋のハローワークだけでも、事務職の希望者が約6万人のところ、求人数は約2万件と実に3倍もの開きがある。ならば最も内定率が高いお仕事はと聞くと、

「マンション管理やビル管理の一環としての清掃業です。未経験者でも朝だけなど短時間でできて、職場も自宅の近くで可能な上、求人もたくさんあります。採用者の48%が60代以上で、最近だと、79歳の方が駐輪場の管理人として採用されたのが最高齢ですね」(同)

 公的機関の窓口は、各自治体に拠点を持つ就職支援センターや、シルバー人材センターなどもある。

「地域密着の仕事や仲間が見つかる利点もありますが、シルバー人材センターは社会貢献が目的で、週20時間が上限の仕事しか紹介しない。児童の登下校の見守りなど、ボランティア的な仕事が多いのです」(都内のシルバー人材センター職員)

 これらで職を得たシニアの多くは、パートで働き報酬は月に数万円の場合もある。年金暮らしなら充分でも、受給を遅らせたい渡り鳥の中には、もっと働きたいという方もいるだろう。

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