お姫様抱っこ監禁事件に判決 栗田被告が語った「私はきっと再犯する」

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 電車内で酔いつぶれた女性を連れ去り、自宅に監禁……。2年前に明るみに出た「お姫様抱っこ監禁事件」では、被害者9名に対する強姦やわいせつ略取などの容疑で、栗田良文(36)が起訴された。11月6日に下された判決は、懲役15年。が、栗田本人は「きっと再犯します」と“予告”するのだ。ノンフィクション・ライターの黒川祥子氏が取材した。

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 起訴されたのは9名についてだが、栗田本人の供述による被害者の数は「300人以上」。裁判の過程では、18歳頃から毎週末、早朝の電車で酔いつぶれている女性を探し求め、“髪の毛”を触る行為をしていたことが明らかになった。

 欲求は徐々にエスカレートし、20代後半からアパートに連れ込むように。酩酊している髪の長い女性を狙い「酔い止め薬だ」と偽って睡眠導入剤を飲ませる。アパートに運び入れたあとはベッドに寝かせ、髪を触り、撫で、匂いを嗅ぐ。

 拘置所の栗田と面会を重ねた黒川氏は、異様な“髪”への執着のヒントとなりそうな証言を引き出した。それは施設で育った栗田が、引き取りが決まった里親宅へ向かった際の記憶で、

「施設から外に出ると、見るもの全てが違う。駅のホームにいた女性の、黒髪のロングヘアーがとてもきれいに見えて、衝撃でした」(栗田)

 そのまま吸い込まれるように女性の髪に触れてしまったという。当時の栗田は5歳。以降、36歳の現在まで続く髪への欲求は、裁判所の精神鑑定で「フェティシズム障害」と診断された。

「このままでは刑務所を出た後、きっと再犯します」

 判決前、栗田は黒川氏にこう語った。求刑された“懲役16年”は短すぎる、もっと重くなければ被害者も納得しないと訴えるのだ。なにより自身がなぜ髪に惹かれるのか知りたい。栗田は裁判で原因究明を求めていたが、叶うことなく裁判は結審してしまった。

 11月8日発売の週刊新潮では、栗田の生い立ち、詳しい犯行手口などに迫った黒川氏の寄稿を掲載する。

週刊新潮 2018年11月15日号掲載

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