秋にもデビューしちゃった花粉症、僕の撃退法(石田純一)

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石田純一の「これだけ言わせて!」 第10回

 今までずっと無縁だったのに、今春思いがけずデビューしてしまい、それでも春だけだから、と高をくくっていたら、なんと秋にも襲われてしまった。花粉症である。最近、様子がおかしく、朝、子供たちをクルマで送っていく前から鼻水とくしゃみが止まらず、アッと言う間に、目の前にティッシュペーパーがうずたかく積み上がる。たしかに、春にかかった医師が「秋にもあるんですよ」と言ってはいたけれど、まさか自分がかかってしまうとは……。

 実は、日本で初めて見つかった花粉症のアレルゲン(原因物質)は、ブタクサなのだという。秋の花粉症の原因は、ブタクサのほかヨモギやコスモスなどキク科の植物、それからイネやススキ、よく「猫じゃらし」と呼ばれるエノコログサなどイネ科の植物の花粉である。これらは元々が牧草で、水気が多い空き地や河川敷などに群生する。

 秋のアレルゲンに共通しているのは、いずれも背の低い草花だということ。だから、春のスギやヒノキと違って、上昇気流に乗って遠方にまで飛散するということはない。それなのに、いったいどうして僕は……。

 そこで気づいた。ご存じのように、わが家には小さな子供が3人いて、当然ながら、僕はしょっちゅう一緒に遊んでいる。彼らは行きたいところに行こうとし、僕が「こっちに行こうよ」と誘導しても聞きやしない。で、彼らについていくと、そこにはブタクサが群生している、といった具合である。それに千葉の郊外で野菜やイネを育てていて、毎月収穫に通っているのもいけないのかもしれない。この時期は、キャンプやバーベキューも要注意ということだろう。

 症状は風邪に近いのだが、やっかいなのは、風邪はせいぜい1週間や10日で治るのに、秋の花粉症は1カ月も2カ月も続くことだ。風邪かな?と思っても、1カ月以上も症状が緩和されなければ、花粉症を疑ったほうがいい。長引くと症状が悪化し、ぜんそくの原因にもなるというから、侮れない。僕は今、春に処方してもらったディレグラという薬を飲んでいる。

 また、政府に、あるいは各自治体にぜひお願いしたいこともある。秋の花粉症の最大のアレルゲンであるブタクサを全国規模で刈り取っていただけないだろうか。できれば、花が咲く前に早めに。住民の健康を守るための大切な施策だと思うのだが。人間の身勝手かもしれないが、ブタクサを刈り取っても自然を破壊することにならないと思う。いかがであろうか。

 さて、問題は、秋の花粉症を乗り切っても、その途端にスギ花粉の飛散が始まるという恐怖の事実! なにしろ12月から飛び始めるというのだ。それと舌下療法などの免疫療法は、今から行ったほうがいいようだ。春になって一気に大量のアレルゲンを同時に吸いこむと、稀にアナフィラキシーショックが引き起こされることがあるという。デビューしちゃった以上、僕も戦い続けるしかない。

石田純一(いしだ・じゅんいち)
1954年生まれ。東京都出身。ドラマ・バラエティを中心に幅広く活動中。妻でプロゴルファーの東尾理子さんとの間には、12年に誕生した理汰郎くんと2人の女児がいる。元プロ野球選手の東尾修さんは義父にあたる。

2018年11月7日掲載

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