潜入取材「豊洲新市場」トラブルガイド 開場早々に「ゴキブリ」の姿、暴走「ターレ」で死亡事故の懸念

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「豊洲新市場」のトラブルガイド(2/3)

 このたび開場した豊洲新市場に4人の記者が潜入取材。関係者から不満が噴出したかの施設の“トラブルガイド”をお伝えする。水産卸売場の模様をお伝えした前回では、運ばれてきた荷を置く“バース”と呼ばれるスペースが混雑するため、冷凍マグロが競りの約3時間前から並べられる実態などを紹介した。強すぎる空調も相まって、マグロは解けだしてしまうという……。

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 次に水産仲卸売場棟に回ってみる。正門から入るとまず手洗い場がある。衛生管理のために手洗いを、というはずが、だれも手を洗わずに入っていく。また、入口前の床はタバコの吸殻だらけだ。市場内は禁煙で、喫煙所はあるが、こちらもみなさん使っていない。

 それに、中に入ると妙に暑い。ある仲卸が、

「荷物を降ろすと汗だくだよ。外よりも暑いんだから。人の出入りを計算していなかったんじゃないか」

 と言えば、別の仲卸は、

「どうやら原因の一つは冷蔵庫らしい。今は室温が21度に設定されているというけど、温度が上がりやすいのはたしか。仲卸で使う本格仕様の冷蔵庫は、配管を通じて外に排熱するんだけど、家庭用みたいに室内で排熱する冷蔵庫を使っているところもあるから」

 と解説する。その結果だろうか、

「早くもゴキブリが出ている。冷蔵設備を築地から持ってきているところも多いけど、ゴキブリは冷蔵庫の熱をもった部分に住みつくんだ。築地から持ってきちゃったんだろうね」(同)

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