こちらも注目「ドラフト大学生候補」 “1位指名”がありそうな4名の選手は……

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野手の注目株

 投手が目立つが、大学生野手にも1位指名の可能性を秘めた注目株はいる。

「立命館大の辰己涼介も即戦力です」(氏原氏)

 身体能力がずば抜けた外野手で、中でも50メートル5秒7の俊足と、遠投125メートルの強肩は評価が高い。

 加えて、

「コテコテの関西人で、時々ボケてくるのが面白いですね」

 とは、前出の高木氏。

「7月の日米大学野球の時にも、辰己は主将だったんですが、出発前の記者会見では、後ろから入って記者の席に座りました。“そこじゃないから!”と自分は突っ込みましたが……」

 強気な「ビッグマウス」で、「俺の前にランナーを出せば、必ず返してやるから」と公言することもしばしば。

「2年生の日米野球でホームランを打った時には、“ホームランしか狙ってませんでした”。彼の力なら関西学生リーグでは4割打っていてもおかしくないですが、2割台の時も。相手のレベルが上がれば自分も上がるというタイプで、プロ向きではないかと思います」(同)

 元メジャーの新庄剛志のような実力と人気を兼ね備えた選手になれるかもしれない。

 兵庫県に住む、辰己の母に尋ねると、

「本人は人前に出ることは苦ではないようで、高校の文化祭では、全校生徒の前でトリで漫才をして結構ウケていました。ドラフトは選んでもらう立場なので、こちらはどうしようもないですよね。本人も“今は自分の仕事をするしかない”と言っています」

 社会人にも注目選手が少なくないが、中でも名を挙げれば、日本通運の生田目(なばため)翼、東芝の岡野祐一郎両投手に視線が集まる。

 さて、10月25日。

 秋空に、若者の夢はいくつ浮かんでは消えるのか。

週刊新潮 2018年10月25日号掲載

特集「テレビには映らない『ドラフト』群像劇」より

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