“かぼちゃの馬車”みたいな「シノケン」“二重契約”書類

企業・業界週刊新潮 2018年10月25日号掲載

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 土地がなくても、自己資金が少なくても、アパート経営はできる! 俳優・佐々木蔵之介が出演するCMで知られる、投資用不動産販売会社「シノケングループ」。創業わずか28年で売上高1千億円を突破し、急成長を続けている。だが、その営業手法はあの“かぼちゃの馬車”を運営していたスマートデイズと酷似しているという。

 シノケングループで、投資用不動産の販売を手掛けているのは子会社の「シノケンハーモニー」(シノケンH)だ。シノケンHはアパート経営を望む顧客に土地とアパートをセットで売り、自己資金ゼロの顧客には提携銀行から融資を受けるように勧めている。不動産業界の関係者によれば、

「シノケンHは、顧客と二重に契約書を交わしているのです」

 シノケンHの内部資料を見ると、“二重契約”はこんな流れだ。

 例えば、シノケンHが土地代と建築費で計1億2千万円と想定した物件があるとする。シノケンHと顧客が売買契約を結び、契約書を交わす。だが、銀行は担保価値の7割から9割しか貸さないケースが多いので、その土地と建物を担保にしても、融資額は最大でも1億800万円にしかならない。そこでシノケンHは銀行が融資を承認した後、顧客に建築費2千万円の値引きを提案。最初に交わした契約書とは別に“合意書”なる書類を作成して、顧客と“二重契約”を交わすという。

 つまり、シノケンHの手法を使えば、銀行が7割から9割しか貸さなかった顧客がフルローンを組むことができて、差額で生じた800万円も手にすることができるのだ。

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