やっと新市場開場でも… 小池知事を悩ませる“築地”と“公明党”

国内 政治 週刊新潮 2018年10月18日号掲載

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 これほど急速に大衆の支持を失ったポピュリストも珍しかろう。

 今月11日に取引を開始した豊洲新市場を巡って、移転の賛成派からも反対派からも白眼視されてしまった小池百合子都知事のことである。

 思い起こせば、小池知事が2カ月後に迫った豊洲移転を延期したのが2016年8月末のこと。

「あの頃は当選直後で小池旋風の絶頂期でしたから、議会でも自分の言葉で豊洲市場の問題点を追及していたんですけれどねぇ……」

 とは、都庁関係者。しかし、築地再整備計画に現実味がないと気づくと、翌年にはトーンダウン。着地点が見つからないまま迎えた衆院総選挙での「排除発言」によって、状況が一変したのはご存知の通りである。

「今や都議会の代表質問で豊洲市場の話が出ても小池さんは殆ど答弁に立たず、市場長など役人が代わりに答えるか、専門家会議に任せていると紋切型の答弁に終始するばかりです」(同)

 さらに小池知事を悩ませるのは築地市場の跡地問題だという。都政担当記者によれば、

「小池さんは、豊洲移転に回帰せざるを得なくなった後、広げた大風呂敷の始末に、築地と豊洲の併用案をぶち上げて、市場関係者の期待をいたずらに煽ってしまった」

 しかし、安定的な議会運営のために知事が気を遣うのは、都民よりも都議会公明党。彼らは、築地の土地を売却し、赤字を補填するよう求めており、

「手始めに、跡地を一般会計に有償所管換えするよう要求するでしょう。これは、いわば部署間で売買を行い、築地を市場部から切り離すということ。つまり、小池さんの“築地に市場機能を残す”という約束は絵空事になるのです」(同)

 我ら衆愚の選択を悔いる他はあるまい。