メイウェザーVS.パッキャオの“再戦決定”会見 あまりにデタラメ過ぎて記者も唖然

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メイウェザーのビジネスはカジノ

――“詰め切っていない”?? では、この会見は何だ? と思っているうちに、亀田の次男・大毅(29)に。

「こんにちは。亀田大毅です。僕はメイウェザーの大ファンなんで、凄く嬉しいです。ありがとうございます」

――ただのファンがなぜそこにいる? 続いて3兄弟唯一の現役ボクサー三男・和毅(27)。

「ボクシングを始めた時から、メイウェザーの試合を見てて、一番好きなボクサーです。それが、これから協栄ジムとタッグを組んでやっていけるというのは、こっちのほうで試合をしたりとかするのであれば、アンダーカードとかで出られたら嬉しいなと思います。今後、自分も世界で活躍して、世界で名前が残るようなボクサーになっていくんで、応援よろしくお願いします」

――“試合をしたりするのであれば”? あなたの応援に来たわけじゃない、再戦をやるのか、やらないのか、ヤキモキする記者たちの前に、ようやくメイウェザーが檀上上手から登場。

メイウェザー:今回の来日の目的は、ウルトラ・ジャパンに参加して、お祝いをし、TMT TOKYOの立ち上げについて、皆さんとお話をしたいなと。

――パッキャオとの再戦会見のための来日じゃないのか? ウルトラ・ジャパンってお台場で開催したダンスミュージックフェスだっけ?

メイウェザー:昨日、今日と、日本でフィットネス&ボクシングジムをオープンする話をしていました。私は日本を愛しています。偉大な都市であって、偉大な国です。今回の来日が8度目です。これからも頻繁に来たいです。TMT TOKYOモデル、車、ナイトクラブ、ボクシングなどのビジネスを展開していくつもりです。日本でのボクシングビジネスは、亀田兄弟とコラボしてアジアでボクシングを展開していきたいです。メイウェザーのメインとなるビジネスはカジノと考えています。

――フィットネス? 車? ナイトクラブ? カジノ?

メイウェザー:先日、偶然、マニー・パッキャオと会いました。アメリカに戻って、SHOW TIME(編集部註:米国の大手ケーブルTV局)などと話し合って今後のことを考えていきたい。日本で、パッキャオ戦があるかもしれません。今、詰めています。多分、10月にも日本を訪れることになるでしょう。ベンチャーについていろいろ進めていきたいです。引退後、ボクシングが恋しいということはなかったのですが、ボクシングが好きなので、新しいチームと共に、新しい世界に進んでいきたいです。東京はブランドが伸びるマーケットとして、一番いいと思いました。若者には、一歩ずつ進んでほしい、成功は1日では叶わないとアドバイスしたいです。コツコツと努力をしていってほしいですね。

――パッキャオとは偶然会っただけなのか。なんだ、この会見は。そしてマイクは、TMT 代表のアメリカ人(やはり名はアナウンスされず)の手に渡る。

「皆さん、こんにちは。今回は、LIBERA社さんとのコラボレーションで、アジアの展開をどんどん進めていきたいと考えています。東京を選んだのは、2020年のオリンピックの開催地であるということで、大きなポテンシャルを感じますので、これからビジネスを進めていくことを楽しみにしています。DMM.comとのベンチャーも考えていて、今後、またそういう話もできると思います。ビジネス展開のひとつとして、宝石を扱う“ゆきざき”という社と組んでいきます」

――ビジネスモデルの発表しかされていない。そこにメイウェザーがマイクを取った。

メイウェザー:東京という街と日本全体に、とにかく感謝しています。ビジネスの世界展開は自分の夢だったので、感謝しかありません。

 これで終了である。もしあなたが、この会見に出席されていたらどう思っただろう。

「まったくわかりません」

 協栄ジムの金平会長に聞いた。

Q:案内状には「メイウェザーVSパッキャオ 日本にて世紀の一戦が大決定」とあったが、会見では「詰め切れていない」と言う。出席した記者からはダマされたとの声も出ている。

金平会長:会見が虚偽かどうかは……。その辺、詳しくは分からないのです。今回の仕切りは協栄ではなかったので、詳しくは分かりません。

Q:TMT TOKYO株式会社は登記もされていないが、きちんとした組織の体をなしていないのでは?

金平会長:それは分かりません。すみません。

Q:メイウェザーとパッキャオのリターンマッチは本当に日本で行われるのか?

金平会長:それもまったく分かりません。

Q:メイウェザーは昨年、米国で約25億円もの税金の未払いが報じられている。それで日本進出を考えているのではないのか?

金平会長:何とも言えません。事実関係も確かめなければいけませんし、協栄ジムとして「メイウェザーと組んでビジネスをしないか?」という話をもらったんです。お話しできることは以上です。

 なーんにも決まっていないようである。

 会見に出席したスポーツ記者が言う。

「メイウェザーは100億円単位のファイトマネーを稼いでいたにもかかわらず、税金を滞納するほどお金に困っていると言われています。昨年8月に総合格闘技のスター選手、コナ―・マクレガー(30)とボクシングで対決。TKO勝ちしたファイトマネーで、『フォーブス』のスポーツ選手長者番付では1位(約313億円)に返り咲きましたが、それでも滞納した税金が払いきれず、歳入庁に試合開催を条件に支払いを猶予してもらっていると言われています。今回の会見は歳入庁に向けたポーズかもしれませんよ」

 別の記者は、声を潜めて言う。

「協栄ジムも、かつては具志堅用高(63)や渡嘉敷勝男(58)など世界チャンピオンを輩出しましたが、今は見る影もない。いまだに看板は亀田3兄弟なんですからね……」

 さらに芸能記者は、こう言う。

「芸能事務所のLIBERAは昨年、所属タレントのローラから、実質20年間の専属契約で不当に拘束されていると“奴隷契約”の解消を求められていました。今年4月にようやく和解したようですが、なんだか集まった人たちみんな、困っている方々みたいでしたよね……」

 ちなみに、TMT TOKYOの“TMT”とは“The Money Team”の略なんだとか。メイウェザーが“金の亡者”となって、“Money”と呼ばれていることに起因するとか。

 会見はデタラメだったが、彼らがMoneyのための集まりであることだけは確かなようだ。

週刊新潮WEB取材班

2018年9月28日掲載

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