大地震で発電所全滅「東京ブラックアウト」が発生したら… 乗り切る術

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

通電火災

 防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏によると、

「首都が災害に見舞われると、最悪の場合は停電から復旧まで6日間を要すると、国の中央防災会議の被害想定には書かれています」

 その間を如何に乗り切るか。ブラックアウトを逃れる術を聞いてみたところ、

「お薦めは家庭用のカセットボンベで動く発電機。三つあるとエアコンや冷蔵庫が使える。私はコンセント付きで、外部に給電できるEV車を持っているのですが、実証実験で携帯の充電からエアコン、テレビなどを最小限度使う生活を続けてみた結果、10日間過ごすことができました」(同)

 何事も日頃の備えが肝心だが、我が家に電気が戻ったとしても安心してはいけないと警鐘を鳴らすのは、災害危機管理アドバイザーの和田隆昌氏である。

「電気が復旧した際、部屋の中で倒れたヒーターやアイロンのスイッチが入ったままだと、そこから通電火災が発生します。真冬に起きた阪神・淡路大震災では、実際に数多の火事が起こりました。避難所へ向かう際は、必ず家のブレーカーを落としましょう」

 どんな暗闇にいようと明けない夜はない。過去の教訓に学び、活かすことができるかは貴方次第である。

週刊新潮 2018年9月20日号掲載

特集「『北海道大地震』の次は… 『本州大都市』震度7で何が起こるか!?」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。