知っておくべき「乳がん」早期発見&予防法 医師が教える「しこり」の感触、唾液での最新検査法

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唾液で早期発見

 それでも心配だという方には、唾液だけで調べられる最先端の検査方法もある。

 慶応義塾大学先端生命科学研究所特任教授で「サリバテック」社取締役の杉本昌弘氏によると、

「検査できるのは、乳がん、肺がん、膵臓がん、大腸がんの4種類。2〜3滴の唾液を提出してもらうだけで、現在がんに罹患しているかどうかのスクリーニング検査ができます」

 検査が受けられるのは「サリバテック」社と提携している以下の14医療機関だ。小野寺歯科医院(岩手)、宏愛会第一病院(群馬)、大泉中央クリニック(東京)、東京ミッドタウンクリニック(東京)、ドクター小池クリニック(東京)、満尾クリニック(東京)、リバーシティクリニック東京(東京)、ルカデンタルクリニック(東京)、相模原中央病院(神奈川)、セレンクリニック名古屋(愛知)、井関循環器科内科(和歌山)、竹下医院(兵庫)、もりみつ歯科クリニック(福岡)、熊本機能病院(熊本)。

 様々な検査によって乳がんと判明した場合、

「早期発見であれば手術して取るのが最も確実で簡単な治療で、これが原則。今は全摘出ではなく、乳房温存手術がスタンダードになっています」(先の池田医師)

 ステージIの乳がんの5年生存率は95%。予後の良いがんとして知られているが、先の木下医師によると、

「他の多くのがんは5年経つと大丈夫といえますが、乳がんは10年経っても20年経っても再発することがあります」

 10年の長きに亘って闘病生活を送り、平成最後の夏に亡くなったさくらさん。新たな元号になってから生まれる子供たちの目には、ちびまる子ちゃんの中で描かれる昭和の風景は、どのように映るのだろうか。

週刊新潮 2018年9月13日号掲載

特集「『さくらももこさん』の命を奪った 『乳がん』に打ち克つ知恵」より

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