契約金が1億円に高騰… 金足農「吉田輝星」投手の勝負メシ

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宿泊先でステーキ

 金足農業野球部OBで、現在はサラリーマンの父の影響もあったようだ。

「お父さんからは、“いい投球をしても褒められたことがない”と言い、“絶対に天狗になるな。謙虚さを忘れてはいけない”と強く言われたそうです。甲子園が始まる3日前に挨拶に来たのですが、吉田は“まず1勝して、2つ目も勝って、少しでも上を目指します”と言う。それを聞いて、図に乗ってない、もしかしたらと思っていたら、大活躍して驚いています」(同)

 かようにして、1人で投げ抜く鋼のメンタルが完成したようだが、とはいえ、気力だけで投げ続けるのは不可能というもの。その点、吉田本人は、

「元々、パワーをつけるために肉を食べていたら大好きになりました。食べ方はステーキ。宿舎ではあきたこまちを送ってもらってご飯を2杯ぐらい。甲子園で勝った日は、毎回、近所の焼肉屋に行っています」

 勝負メシは肉のようだが、ベスト8に入った晩は、翌日に備えて、“たくさん食べて、早く寝る”と言っていたほど。肉食系かつ神経の図太さが、怪物を生みだしたというわけだ。では、気になる進路について、

「本人はすぐにプロ入りではなく、進学希望と言われています。青森の大学の監督から指導を受け急成長したこともあり、引き続きアドバイスを受けたいようです」(スポーツ紙記者)

 だが、プロ入りが遅れ、芽が出なかったり、肩や肘を壊したという例は枚挙にいとまがない。野球アナリストの蛭間豊章氏が、

「1位指名をされたならプロに行くべきです。下位指名なら無理に行くことはありませんが、球団が高評価をした以上、扱いも違う」

 と言えば前出の大冨氏も、

「プロと学生では、試合数をはじめ、チームメイトや対戦相手のレベルも違い、本人の伸び方に差が出ます。日本を代表する大投手になるポテンシャルを秘めている以上、早めにプロに行った方が、その後の為にもなるはず」

 プロ入りするしかない!

 人生の岐路となるドラフト会議は10月25日である。

週刊新潮 2018年8月30日号掲載

ワイド特集「黙ってられるか」より

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