24時間テレビ「みやぞん」160kmトライアスロンは途中リタイアもOK?

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社長が発した「暗黙のメッセージ」

 日テレが発表した距離は、スイム1.55km、バイク(自転車)60km、ラン100km。比較するのも馬鹿馬鹿しいが、オリンピックの場合はスイム1.5km、バイク40km、そしてランは10kmとなっている。

 総合計では、みやぞんが167.55km、オリンピックが51.5kmと差は3倍近い。おまけに8月下旬は、猛暑がぶり返すとの予報も伝えられている。

 みやぞんは学生時代、テニスや野球で活躍したという身体能力の高さでも知られる。彼でなければ成り立たない企画であることは間違いない。だが、苦闘の果てに見事ゴールを果たしても、「感動の押し売りは嫌だ」と顔をしかめる人も少なくない――そんな時代になったのだ。

 そして歓迎すべきかどうかは分からないが、日テレ側は既に「不測の事態」は折り込み済みだという。ライバルキー局の制作スタッフが指摘する。

「日本テレビの大久保好男社長(68)は7月30日、定例会見で『暑さ対策は充分準備をしていただきたい』と注意喚起しました。つまり番組スタッフに対し、『みやぞんに無理をさせるな』と暗黙のメッセージを伝えたわけです。これでトライアスロンの担当スタッフは『みやぞんがリタイヤするのも、番組上はアリ』と判断したに違いありません」

 チャリティーマラソンが始まったのは1992年。これまでのランナー、そして番組全体の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ・関東地区)と主な出演者、さらに日テレ公式サイト「会社概要」の略歴をまとめてみた。大げさではなく、時代を映す鏡になっているのは事実だろう。今なら出演できないような名前が散見されるのも興味深い。

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