「紀州のドン・ファン」のお墓を格安で建てた幼な妻 捜査の進展は?

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新盆まで

 一方、幼な妻は会社に顔を出すわけではなく、ほぼ自宅に引き籠り状態。

 会社関係者が続ける。

「葬儀から四十九日までは、東京で弁護士と打ち合わせをする必要があったためか、和歌山と行ったり来たりしていました。でも、いまは弁護士が和歌山で遺産の査定をするようになったので、奥さんもずっとこっちにいる。ほぼ一日中スマホのゲームをしていて、外出はたまに大阪などへドライブに出掛けるくらいです」

 しかし、幼な妻は、“新盆が終わったら、東京に戻る”と宣言しているという。

「以前から周りの人たちに、“新盆の供養をするのは、妻として最低限の務め”と忠告されていました。だから、渋々残っているだけ。お墓が決まっても、社長は浮かばれませんよ」(同)

 そのうえ、和歌山県警の捜査にも進展が見られず、野崎氏の無念を晴らすには時間がかかりそうである。

 捜査関係者が明かす。

「7月半ばに、妻の出身地である札幌に捜査員が飛び、すすきののホストとの交友関係などを洗い出しました。さらに、野崎さんの複数の元愛人への事情聴取も行った。また、8月に入って早々に、家政婦からも再び話を聞きました。しかし、これと言った有力な情報は取れていない。捜査の網が広がっているのは、結局、容疑者が絞り込めていないからです。長期戦を覚悟しなければならないでしょうね」

 そこで、幼な妻に犯人に心当たりがないかと訊くと、

「まだ、事件と決まったわけではありませんので」

 墓穴を掘らない、当意即妙な受け答え。

 怪死ミステリーの謎は、ますます深まるばかりである。

週刊新潮 2018年8月16・23日号掲載

ワイド特集「真夏の夜の夢」より

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