苦肉の策で事務所移籍の「松岡茉優」 棄てられた社長の“複雑な胸中”と“不信感”

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事務所とケンカしながらの名演技

 例えば、女性自身(光文社)は電子版で「松岡茉優 突然の事務所移籍発表に秘めた『パワハラの苦悩』」(18年5月15日)の記事を掲載した。その内容を要約すると――

◇松岡茉優は、もともと「ヒラタオフィス」に所属していた。
◇だが、先輩の宮崎あおい(32)や多部未華子(29)が、ヒラタオフィスから系列の「ヒラタインターナショナル」に移籍。今年5月に松岡も後を追うように移籍した。
◇宮崎は3月に就任したヒラタオフィスの新社長に昔から不信感を持っていたのが移籍の理由。
◇松岡は3年前、写真週刊誌「FRIDAY」に俳優とのツーショットを撮られた際、マネージャーに罵倒されるなど、ヒラタオフィスのパワハラ体質に苦しめられていた。
◇昨年12月、松岡は母親と共にヒラタオフィスの前社長と面会、「他の事務所に移らせてください。無理なら女優を辞めてもかまいません」と直訴。ヒラタインターナショナルへの移籍を実現させた。

 これでは精神的に辛くて当然だろう。関係者が重い口を開く。

「17年10月からTBSで『コウノドリ』の第2シーズンが放送されました。松岡さんは下屋加江という女医役で安定した演技を披露しましたが、撮影現場では荒れ気味だったんです。撮影の終了時間を確認する口調も刺々しく、周囲からは心配する声もありました。ドラマでは助産師役で吉田羊さん(年齢非公表)が出演しているのですが、松岡さんは吉田さんを姉のように慕っていて、撮影の合間に飲みに行き、色々と相談に乗ってもらったようです。吉田さんはマネージャーと二人三脚で個人事務所を経営しており、自分と全く違う働き方の世界を知り、色々考えるところがあったのではないでしょうか」

 女性自身の記事では悪者になってしまったヒラタオフィスの新社長だが、この関係者は「同情できるところもあります」と指摘する。

「この新社長は、それこそ宮崎、多部、そして松岡を自らスカウトし、ここまで育て上げた人なんです。宮崎あおいさんだけは、関係の修復は不可能だと諦めているようですが、松岡茉優さんに関しては、そもそも前社長がばんばん仕事を入れてしまうため、ヒラタオフィスに不信感を抱くようになったという経緯もあるんです。機会を見つけて松岡さんと話し合えば、やり直せるのではないかと、新社長は考えていたようなので、納得はしていないと思います」

 おまけに、女性自身の記事も問題になっているという。

「新社長は『松岡に極めて近い人間か、ひょっとすると本人が取材に応じた可能性がある』と不信感を抱いているそうです。それでも子会社のヒラタインターナショナルへの移籍で引き留められたのは、満島ひかり(32)や真木よう子(35)と、有名女優の独立が相次いだことも大きいと思います。さすがに松岡茉優を失うわけにはいきません。新社長としては今の状況を我慢して受け入れるより他になかったわけです。ですから当分、冷戦状態が続くかもしれません」(同)

 これでヒラタオフィスが弱体化したのは事実だ。有名な役者は工藤夕貴(47)と長谷川博己(41)だけとなってしまった。松岡だけでなく、新社長も色々と言いたいことはあるに違いない。

 諺に「敷居を跨げば七人の敵あり」という。売れっ子女優にも7人の敵がいて当然なのかもしれない。だが、7人のうちの1人が「親会社の社長」というのは、どう考えても不健全だ。円満解決を祈らずにはいられない。

 それにしても、改めて驚かされるのは、こんな状況でも傑出した演技を披露した松岡茉優の精神力だ。23歳と若くとも、既に骨の髄まで大女優なのだろう。

週刊新潮WEB取材班

2018年7月27日掲載

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