苦肉の策で事務所移籍の「松岡茉優」 棄てられた社長の“複雑な胸中”と“不信感”

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ヒラタオフィスに何が起きているのか

 見た人なら演技力の説明は必要ないはずだ。未見の方なら「21世紀の杉村春子」とご紹介すれば充分かもしれない。女優・松岡茉優(23)のことである。

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 例えば週刊新潮は6月14日号に「是枝監督が絶賛する松岡茉優“無敵”伝説」の記事を掲載した。カンヌ映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞した「万引き家族」で、リリー・フランキー(54)や樹木希林(75)と演技で一歩も引けをとらず、是枝裕和監督(56)が「ベタ惚れ」したという内容だ。

 ちなみに杉村春子(1906〜1997)という名前が飛び出したのは、15年公開の映画「ストレイヤーズ・クロニクル」に出演した際、瀬々敬久監督(58)が、

「松岡茉優さんには本当に助けられました。若い出演者が多いなかで、ただひとり、円熟の芸域に達していると言ってもよいのが松岡さんでした。他の人の芝居を確認して、生かし、その中で自分のベストバウトを提示していく姿勢、そして演技力の高さ。まるで小津安二郎の映画の中の杉村春子のようでした」(映画.comニュース:2014年11月13日)

 と絶賛した時のものだ。

 ちなみに瀬々監督は「ピンク(映画)四天王」として名を馳せ、10年の「ヘヴンズ ストーリー」ではベルリン国際映画祭で国家批評家連盟賞を受賞、16年には「64―ロクヨン―前編/後編」というヒット作を放った。こちらも一流の映画監督だ。

 是枝、瀬々という名監督が太鼓判を押しているのだから、その実力は推して知るべし。だが近年、松岡茉優は精神的にベストな状態ではなかったという。むしろ悩みながらの演技だったというのだ。

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