狙いは「ルイ・ヴィトン」「宝石箱」 被害者が語る「西日本豪雨」火事場泥棒

国内 社会 週刊新潮 2018年7月26日号掲載

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 いわゆる人でなしとは、こういう輩のことを指すのだろう。酷暑に見舞われ、心身ともに疲れを募らせる西日本豪雨の被災者を尻目に、壊れた家屋から金品をくすねる。残念ながら、今回も後を絶たないようで――。

 実際、被災地はどさくさに紛れて火事場泥棒を働きやすい環境ではある。裏返せば、それほど被害が甚大なのだ。はたして、被災地に遠征したのか、窃盗団があちこちに出没。時にはボランティアに扮して、許されざる狼藉を働いている。

 岡山県倉敷市真備(まび)町。2階まで浸水した家の住人は、

「11日の晩かな、倉庫の窓のガラスが丸く切り取られていました。でも、モノはなにも盗られていない。泥だらけでわからなかったのかもしれません」

 続いて、その隣家の70代の住人が、

「この辺りはなかなか水が引かず、大雨が上がっても3日くらい、水浸しのままでした。それで目をつけられたのだと思いますが」

 と、話を続ける。

「お隣のガラスが切られたのと同じ晩、私は山の上の集会所に、女房は娘の家に避難していました。その前に家族で家を片づけ、ルイ・ヴィトンのバッグと財布を洗って台所に置いておいたんです。非常時だから玄関の鍵は開けっ放しでしたが。で、翌日家に戻ると、財布もバッグもない。全部で5つ。合わせて50万〜60万円分くらいかな」

 早速、警察に被害届を提出すると同時に、パトロールの強化を要請したという。なにしろ、

「表通りのセブン-イレブンも、ヘルメットをかぶった5、6人のグループに荒らされたといいます」

 いくつかの店舗では、金庫をこじ開けようとしたあとが残っていたという。

「また、山手のほうでは、夜中に突然人が入ってきて、人がいるのに気づくと、男の声で“なにかお困りのことはありませんか”と聞いてきたらしい」(同)

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