「芸人」の世界でなぜ2世は育たないのか 松本人志は“お笑いDNA”を全否定

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 政界のみならず2世の多い芸能界。しかし、それらは俳優、ミュージシャンなどであり、なぜかお笑い芸人、お笑いタレントの2世は親と同じ道に進まない――果たして笑いの遺伝子は存在しないのか。

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 ダウンタウンの浜田雅功(55)の息子、ハマ・オカモト(27)はミュージシャンとして成功している。明石家さんま(63)の娘でタレントのIMALU(28)、笑福亭鶴瓶(66)の息子で俳優・ミュージシャンの駿河太郎(40)、関根勤(64)の娘でタレントの関根麻里(33)、小堺一機(62)の息子でフリーアナの小堺翔太(31)、ますだおかだの岡田圭右(49)の娘でモデル・タレントの岡田結実(18)……いずれもお笑いの道には進んでいない。ビートたけし(71)の娘、石橋貴明(56)の娘、ヒロミ(53)の息子も言わずもがなである。

 落語家だって、稽古で噺を受け継ぐ芸とはいえ、2世が多いわけではない。たしかに名人・5代目古今亭志ん生(1890~1973)に10代目金原亭馬生(1928~1982)、3代目古今亭志ん朝(1938~2001)という息子たちがいた。人間国宝・5代目柳家小さん(1915~2002)には息子の6代目小さん(70)と孫の花禄(46)。上方の人間国宝・3代目桂米朝(1925~2015)の息子に5代目桂米團治(59)という例もあるにはあるが、多くの師匠と弟子は赤の他人だ。

 かと思えば、落語を家業とする海老名家では、爆笑王といわれた初代林家三平(1925〜1980)の息子たち9代目正蔵(55)、2代目三平(47)に爆笑の才は受け継がれなかった。もっとも、初代三平には古典ネタはほとんどなく、落語家というよりも、アドリブ重視のお笑いタレントといったほうがよかったのかもしれない。ことほど左様に笑いの遺伝子とは受け継がれにくいものらしい。

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