信者の目に「麻原彰晃」はどう映ったか? オウム“オフィシャル”ショット集

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「恋は盲目」というけれど、信者の目に映る教祖の姿もそれに近いものだったのかもしれない。7月6日に死刑が執行された、オウム真理教の麻原彰晃(本名・松本智津夫)である。

 にわかには信じがたい行動を数多く見せた教団だが、なかでも“麻原グッズ”を求めた姿は忘れがたい。“麻原がパワーを込めた水”なんてものは序の口。麻原が入った風呂の残り湯「ミラクルポンド」は料理などに用いられ、当時200mlが2万円で売られたとされる。

 その他、麻原の爪を文字通り“煎じて飲み”、髭や髪の毛もやっぱり煎じて飲んだ。公判中には、麻原の血を飲む「血のイニシエーション」ほか、「愛のイニシエーション」なる行為についても言及された。

〈89年1月ころから、信者に対し、被告人のDNAを用いた「愛のイニシエーション」を10万円以上の布施をする条件で、また、同イニシエーションより強力で、「血のイニシエーション」に匹敵するものとして被告人のリンパ球を用いた「シークレット・イニシエーション」を100万円以上の布施をする条件で、それぞれ実施するようになった。これらは、ワイングラスに入れられた「甘露水」と称する水などの中に培養したリンパ球などを入れ、信者にそれを飲ませるものであった〉(96年6月21日「朝日新聞」より)

 こうした行為を受け入れた信者にとってみれば、教団が発行するテキストや書籍に掲載された写真もまた“ありがたきお姿”と映っていたに違いない。布を飲む修行をする麻原、祈る麻原、微笑む麻原……。

 刑の執行により、次なる争点となるのはその遺骨。肉体を失ったことで進む「神格化」が懸念されている。

週刊新潮WEB取材班

2018年7月11日掲載

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