野党分断? 小泉進次郎が画策する「超党派議連」ホントの狙いは

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

 ある意味、日本で一番“忖度”されている政治家は安倍総理ではなく、この人かもしれない。

 自民党筆頭副幹事長の小泉進次郎氏(37)である。進次郎の一挙手一投足に永田町は翻弄され、忖度された“真意”が囁(ささや)かれる。

 目下、彼が画策している、国会改革について議論する超党派議員連盟の発足も然りで、政治部記者によれば、

「進次郎は、資料のペーパーレス化や党首討論の夜間開催、記名投票の電子化などを掲げており、国民民主や維新、無所属からも議員が参加する見通し。しかし国民では“目的は野党分断だ”と悲鳴が上がり、立民では“進次郎の議連に近づくな”と警戒される始末です」

 そんな進次郎の胸の内をノンフィクションライターの常井健一氏に解説してもらうと、

「彼は野党分断なんて考えていないと思いますよ。むしろ議会たるもの超党派で意見を丁寧にすり合わせ、多様な民意を反映させねばならないと本気で考えている。そして、この超党派議連こそ、官邸主導で政策をゴリ押しする安倍政権へのアンチテーゼなのでしょう」

 これでは“劇場型”だった父・純一郎へのアンチテーゼにも見えてしまうが、

「郵政民営化が悪目立ちする純一郎氏も、竹下内閣時代には消費税法案を通すため、国対筆頭副委員長として毎晩、野党議員と膝詰めで料亭政治をした。そこで“寝技”を学んだと話していました。父のDNAは、ここでも進次郎氏に引き継がれているのです」(同)

 もっとも、進次郎への“忖度”がピークを迎えるのは今秋行われる党総裁選であろう。先の記者曰く、

「国会議員票は安倍総理が盤石といわれますが、安倍で一致団結しているのは二階派くらい。選挙に弱い議員は進次郎を敵に回すわけにはいかず、態度を鮮明にしない進次郎への“忖度”は続くでしょうね」

 沈黙は金、である。

週刊新潮 2018年7月5日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。