「紀州のドン・ファン」事件で新展開 金庫から消えていた3億円の“隠し金”

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 迷宮に入り込んだ「紀州のドン・ファン」怪死事件に、新たな展開である。殺人の動機は、金庫から消えた3億円か――。そして浮かび上がった新たな犯人像とは。

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 野崎幸助氏(享年77)の遺骨の埋葬場所は、今も宙ぶらりんのまま。22歳の幼妻は「夫の墓なんて守らないもん」と言い放ち、生活の拠点は自宅のある和歌山ではなく、東京で生活を続けているという。

 野崎氏の死からおよそ1カ月が経った6月20日、和歌山県警は野崎氏の会社に2回目の家宅捜索を行った。最初の捜索では開けられなかった金庫室の金庫を、今回は業者を呼び開けたという。

「大小2つの金庫を開けてみると、大きい方にスーツやネクタイが入っていただけで、覚醒剤はおろか現金もなく、ほぼ空っぽだったのです」(県警詰めの記者)

 現金を手元に置いておくタイプだったという野崎氏は、“隠し金”を自身で管理しており、その一時的な置き場所がこの金庫だった。過去に脱税に問われた経験から、国税局に突き止められないよう、隠し金を金庫から信頼できる知人宅などへ移動させていたという。

 移動の際には3億円と目される現金を一度にスーツケースに入れていたというが、その運び役を主に担ったのが、同社の従業員だった。今回の捜索の結果に、彼らは“金庫にあったはずの隠し金がない”と首を傾げている。

「社長に命じられてスーツケースをどこかに運んだにもかかわらず、それを黙っている者がいるのではないかと、従業員同士で疑心暗鬼になっています」(会社関係者)

 この隠し金が、事件の謎を解き明かすカギになるのだろうか……。7月5日発売の週刊新潮で詳しく報じる。

週刊新潮 2018年7月12日号掲載

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