「無冠の帝王」にもなれない「清宮幸太郎」は「2軍の帝王」

スポーツ 野球

  • ブックマーク

Advertisement

プレッシャーに弱い

 たとえば、先のスポーツ紙デスク。

「1軍と2軍では、球速やコントロール、そして勝負へのこだわりが段違い。当然ながら打席でのプレッシャーもぜんぜん違います。急性胃腸炎や限局性腹膜炎になりましたが、これもプレッシャーからでしょう」

 高校通算111本塁打の記録にしても、手厳しい。

「練習試合も入っていて、すべて甲子園出場クラスから打っている本数ではないですから。甲子園では、1年夏に2本のみですし」

 そんな姿がなんとなく、

「元巨人の“2軍の帝王”、大森剛選手に重なります」

 と、スポーツジャーナリストの染谷恵二氏。

「大森は、慶大で三冠王を獲って巨人に1位指名されました。清宮と同じパワーヒッターで変化球に弱かった。繊細で、プレッシャーに弱いのもそっくりです」

 大森選手は2軍時代に本塁打王3回、打点王を2回。なのに1軍ではさっぱりだった。ある球団のスカウトがこんな話をする。

「1軍で出ないことには、清宮くんは、清原和博選手のような“無冠の帝王”にもなれません。とにかくいまは、結果を出すことだけに全精力を注ぐしかない。日本ハムも、斎藤佑樹投手のように“飼い殺し”する余裕はないでしょうから」

 早実の先輩後輩で、次の“2軍の帝王”を狙うことになるのか……。

週刊新潮 2018年7月5日号掲載

ワイド特集「梅雨の晴れ間」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。