日本人4人が「財宝探し」で逮捕 フィリピンに眠る“100兆円”山下財宝伝説

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日本人4人が逮捕、今どき100兆円「山下財宝」発掘(上)

【山下財宝を探していた日本人を逮捕】の報は昭和の亡霊を呼び覚ました。マレーの虎・山下大将は戦後、フィリピンの刑場に露と消えたが、敗走中に財宝を埋めた伝説は独り歩き……。今どき100兆円発掘に駆り出された理由を、逮捕の「15歳少年」が激白した。

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「カネの話は人間を狂わせる……」

 山下財宝絡みの詐欺話に乗っかって、家産を蕩尽した人の言葉である。

 山下財宝に限らず、テレビ局が発掘番組を展開して煽った「徳川埋蔵金」、その欧州版とも言える「ナチスの黄金列車」。人々はそこに黄金の匂いを嗅ぐのだ。匂いなどないにもかかわらず……。

 山下財宝はマレーの虎の異名を取った陸軍の山下奉文(ともゆき)大将に因んだものである。

 かたや、昭和の妖怪こと岸信介元首相は孫の“活躍”もあってちょくちょく引き合いに出される。こなた、昭和の亡霊は、いやいやご無沙汰しております、といったところだろう。

 山下大将は第2次大戦末期にフィリピン防衛を担っていた。敗色濃厚となり、中核を成すルソン島を北へ撤退というよりはむしろ壊走するなかで、略奪してきた宝石や金銀などを島の山中に埋めて隠したとされる。カネに換算するなら、100兆円、あるいは1000兆円と言われたこともあった。

 そんな懐かしい響きを平成もあと1年で終わろうかという今日に届けたのは、6月2日のフィリピン地元紙である。

【山下財宝を探していた日本人が島で逮捕】

 などという見出しで報じ、日本の各メディアもこれを受けて伝えたのだった。大要は以下の通りである。

〈5月31日、ルソン島沖の小さな島で、山下財宝を探していた日本人の男4人が逮捕された。うち1人は15歳の少年で、逮捕容疑は、違法な採掘、悪質な破壊行為、海洋保護区域に関する町条例違反である。同時に13人のフィリピン人も逮捕されたが、彼らは発掘作業のために雇われていた。警察は、コンプレッサー、発電機、金属探知機、削岩機やその他の採掘用品を押収。穴は深さも5メートルほどあり、1カ月以上、岩だらけの島で作業が続けられたと考えられる〉

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