「内田前監督」にあった理事長就任の可能性 1プレーで壊した日大「危機管理学部」の看板

社会週刊新潮 2018年5月31日号掲載

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 日大には2016年に新設された危機管理学部が存在する。学生に危機管理を教えても自分たちの問題には対応できず、騒動は警察沙汰になった。同大アメフト部の内田正人前監督が「潰せ」と指示した1プレーは、皮肉なことに学部の看板を壊してしまったのである。

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 内田前監督とはいかなる人物か。単なるアメフトの監督ではないと、日大の元評議員は打ち明ける。

「日大の学生時代にアメフト部の主力として活躍し卒業後に大学職員になった。日大を牛耳る田中(英壽)理事長に目をかけられ、トントン拍子で要職を経験し、ナンバー2の常務理事に去年から就いています。理事長のことは“センセイ”と呼んでいますね。来年10月、日大は創立130周年になりますが、そこに今上天皇をお迎えしようという計画がありました。それを花道に田中が名誉理事長に退き、後を内田が襲うという脚本だったんですね。一私大がそんな大それたことをできるはずもなく、退位問題もありプランの成就はぐらつくばかりですが……」

 年収は2000万円を下らず、運転手付きのレクサスが送迎を担当する。

「BMWのM5にも乗っています。レクサスが付くまでは自宅のある埼玉から運転して通っていましたね」

 監督が駆るM5はひとつ前のタイプだが、それでも1500万円超の価格となる。ホントのクルマ好きかスピード狂か見栄っ張りか、あるいはその全部が乗りたがるモデルなのだとか。

 本件について元東京地検検事の郷原信郎弁護士は、

「日大アメフト部は、指導と選手の受け取り方に乖離が起きていたと回答していましたね。つまり、言葉の上では厳しい表現を使ったが反則を指示するはずがない、言葉通りに受け取った選手がバカだったと内田監督は言い訳した。それならプレー後に選手を注意すべきでした。ところが、そうはしていないと監督は言っている。ならば反則行為が監督の指示に反していないということになります」

 と批判し、こう続ける。

「監督は大学の役職は辞めないと言っています。事後対応を含め監督としてデタラメな行動を取っていたことで、著しく大学の信頼を損なった。従って、常務理事の職を辞するのは当たり前です。危機管理学部があり、危機管理の真似事のようなものを教えているからといって、大学自体の危機管理の対応がまともにできるとは到底思えません」

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