なぜインド人観光客は「東京・お台場」に建つ「自由の女神」が大好きなのか?

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東京五輪の年に20周年

「どんな大都会でも、どんな田舎町でも、日本の街は非常に綺麗で美しいですね。川の水も清潔です。日本人に衝撃を与えたガンジス川とは真逆でしょう。電車の到着と発車の時間は極めて正確です。インドの鉄道が全く時刻表通りに運行されないという話は、日本人でもご存知の方は多いかもしれません。何から何まで母国と違うところが、インド人にとって日本が魅力的な理由です」(マルカスさん)

 お台場に立つ自由の女神が、アメリカやフランスのパクリだという問題も、マルカスさんは「私の師匠、立川談志も『日本はアメリカの52番目の州だ』が口癖でした」と笑い飛ばしてしまう。たとえ欧米崇拝だろうが何だろうが、観光客が楽しめればそれでいいということなのだろう。

 5月20日の日曜午後、カメラマンに現地を訪れてもらった。「外国人観光客は極めて多かったですが、日本人も少なくなかったです」とのことだった。香港在住の中国人を友人に持つ日本人も「インド人だけでなく香港人も、お台場の自由の女神が大好きですよ」と言う。

「日本に行ったら、アメリカ的な風景も楽しめて、大変にお得だと考えるようです。ニセモノとか本物とか気にしないのでしょう」(前出・日本人観光客)

 2000年の再登場だから、台場の女神は2020年に“成人式”を迎える。東京オリンピックの年となれば、様々なイベントが企画されることも想像に難くない。報道も増えるだろう。今以上に、日本人を含めた全世界の観光客から愛される観光スポットに成長したとしても、まったくおかしくないことになる。

週刊新潮WEB取材班

2018年5月27日掲載

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