夢の「タワマン」からまっ逆さま… 住民から“修繕費が足りない”の悲鳴が上がるワケ

社会週刊新潮 2018年5月17日号掲載

  • 共有
  • ブックマーク

「タワマン」住民が悲鳴を上げた「修繕費が足りない!」(上)

 近年、各地に林立するタワーマンション。時代の先端をいくオシャレな住まいの象徴とされているが、考えてみればたしかにそうだ。上に高ければ高いほど修繕工事のコストはかさむ。ところが、多くのタワマンで修繕費が足りず、スラム化の恐れすらあるという。

 ***

 摩天楼は見上げるものであり、せいぜいたまに登るものだったが、近年は住むものにもなった。たとえば、東京五輪の選手村が開設される中央区や江東区の湾岸エリアには、雨後の筍のようにタワーマンション(以下、タワマン)が林立し、人口も急増している。

 湾岸エリアだけではない。すでに全国には1300棟超のタワマンが建っているといわれ、不動産経済研究所の調べでは、昨年3月時点で新たに285棟、10万6000戸余りが建設および計画されているという。

 日本の人口は減りつつあり、すでに住宅の数は世帯数を大きく上回っているのに、なにゆえ「筍」は生えるがままか。そんな疑問はここでは措くとして、このゴールデンウィークもタワマンの見学会は各地で盛況だったが、東京は赤坂のタワマン住人が漏らすのは、こんなため息である。

「うちは500戸、築9年ほどですが、管理組合理事を務めたときに財務諸表を見たら、数年後に控える最初の大規模修繕の支出累計が、収入累計を数億円も上回っているじゃないですか。しかも、築30年で予定される2回目の修繕では、支出がさらに収入を上回ることが明らかなんです」

 このマンションでは、各戸の床面積に応じて月4万~5万円の長期修繕引当金を徴収しているそうだが、

「現状の引当金では、長期修繕計画に耐えられないのは明らか。私は2回目の大規模修繕時には、もうここに住んでいないと思いますが、マンションの将来を考えると不安ですよね」

次ページ:ディベロッパーの“カネのなる木”

前へ 1 2 3 4 次へ

[1/4ページ]