「大塚家具」9四半期ぶりの黒字でも“金庫番”は退職 久美子社長の茨の道はまだ続く

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 9四半期ぶりの黒字転換! 大塚家具が5月11日に発表した2018年12月第1四半期の決算報告だ。にもかかわらず、金庫番は会社を去り、5月27日には創業の地である春日部ショールームも閉店することが決定。大塚久美子社長(50)の前には茨の道が待っている。

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〈当第1四半期会計期間末の現金及び預金10億26百万円を保有し、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結していることから必要運転資金を確保しており継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております〉

 大塚家具が5月11日に発表した決算報告の最後は、上記のように結んでいる。まるでバラ色の未来が待ち受けているかのようだが、業界紙記者は首を横に振る。

「まずキャッシュが10億円もあると言ってはいますが、彼女が創業者で実父の勝久会長(75)と骨肉の争いを演じ、結果的に父を追い出した15年には、現金は110億円あったのです。一昨年(2016年)12月期には38億円、昨年(17年)12月期には16億円と減り続けた結果の10億円というわけです。しかも1~3月の第1四半期というのは、家具店にとっては、新生活の始まるかき入れ時の3月が含まれる。それにもかかわらず、これだけ凹むということは、今後も期待できないということになりますね」

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