樹木希林、全身がん宣言から5年超 いまも“ピンピン”のなぜ

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「全身がん」とは

 しかし、「元気でもない」と言いつつ、全身がんを抱えながら日本とロサンゼルスを行き来できるのは驚きだ。そもそも全身がんの身では、仕事を続けるのはおろか、生き続けていることさえ奇跡的に思える。樹木は「超人」なのだろうか。

「『全身がん』という言葉だけを聞くと、ふたつ以上のがんが重複して発症したり、ひとつのがんが複数の臓器に転移した後、それらの症状が一気に進行してしまっているイメージを抱くかもしれませんが……」

 と、多くの肺がん治療を手掛けてきた、山王病院副院長で呼吸器センター長の奥仲哲弥氏が解説する。

「樹木さんは05年の段階で乳がんであることを告白しています。多くの場合、乳がんは悪性度が低く、進行も遅い特徴がある。手術で切除してから10年以上経って、再発や転移が見つかる例があるほどです。おそらく樹木さんは、乳がんが多臓器に転移してはいるものの、ほとんど症状が現れず、検査で見えるくらいまでがん細胞が成長したら、その都度、放射線などで対処し、長期的にがん細胞と共存できているんだと思います」

 再び樹木の弁。

「ずっとがんで、体調は成り行きだから」

 独特の演技を末永く楽しませてもらうためにも、成り行きの体調が悪化し、樹木が危機的な状態に陥らないことを切に願うばかりだ。

週刊新潮 2018年5月3・10日号掲載

ワイド特集「女は二度生まれる」より

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