樹木希林、全身がん宣言から5年超 いまも“ピンピン”のなぜ

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 我々は今、「織田信長2倍時代」を生きている。彼が本能寺の変で、人間50年と舞いつつ没したのははるか昔のことで、日本社会は「人間100年時代」に突入しているのだ。現在、この長い人生のちょうど「4分の3」に達した女優の樹木希林(75)は、超長寿時代の「残り4分の1」を全身がんと付き合いながら過ごしていかなければならない。

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「冗談じゃなく全身がんなので、来年の仕事、約束できないんですよ」

 樹木がこんな衝撃の告白をしたのは2013年3月の「日本アカデミー賞」授賞式でのことだった。

 全身がん――。この響きから彼女の余命が心配されたが、5年超が経過し、樹木は女優活動を続けている。

「(樹木がナレーションを務めた映画)『人生フルーツ』と(彼女が出演した映画)『神宮希林 わたしの神様』が向こうで上映されるっていうから行ってきて、3、4日前にロサンゼルスから帰ってきたばかり。くたびれちゃってね。元気でもないのよ」

 4月のある日、樹木本人はこう近況を説明した。

「映画宣伝とか、義理の仕事に振り回されている感じ。もう75歳だから勘弁してほしいんだけど。(がんの状況は)同じですよ。3月に、(彼女が治療を受けている鹿児島の)クリニックに1年半ぶりに行ってPET検査を受け、またぼちぼち治療しようかなと」

 このクリニックの放射線治療は、時間軸の要素も加えた「四次元ピンポイント照射」であると謳(うた)われ、これにかつて本誌(「週刊新潮」)上で「疑義」を示したこともあってか、検査結果を尋ねると、

「資料を見せないと分からないけど、見せる必要がある? (がん体験の)本を書きますからご心配なく」

 こう答えるのみなのだった。

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