朝ドラ「半分、青い。」にネット中傷で“地獄を見た男”が出演中

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 4月2日よりスタートしたNHKの朝ドラ「半分、青い。」に懐かしい顔――お笑いタレントのスマイリーキクチ(46)だ。「ふくろう商店街」の“理髪店の主人・友永さん”を演じている。「元気でなにより」と思う方が多いだろう。

 だが、いまだに「なんでこんな奴が出ているんだ!」という誤解をしている人もいるかもしれない……。

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 ネットデマで人生を狂わされた芸人、スマイリーキクチ(46)をご存じない方のために――。

 1972年、東京都足立区生まれの足立区育ち。高校卒業後は体育の専門学校へ進む。93年、高校時代の友人とお笑いコンビを結成するも翌年に解散。ピン芸人に。99年、ニコニコと笑みを浮かべながら毒を吐く毒舌芸で軌道に乗り始めた矢先、“殺人事件の共犯者”として誹謗中傷の的となる――。

「88年に足立区で起こった『女子高生コンクリート詰め殺人事件』の共犯者として、たまたま足立区出身で、当時少年であった犯人と同世代というだけのことで、ネット掲示板に書き込まれたことをきっかけに、所属事務所の掲示板にはいわれなき誹謗中傷や脅迫が書き込まれ続け、その闘いは10年に及びました」(テレビ関係者)

一斉検挙

 スマイリーは、その経緯を後に「突然、僕は殺人犯にされた ネット中傷被害を受けた10年間」(竹書房文庫)にまとめている。

 当初、〈いくら殺人犯、強姦の共犯とネットで中傷されても、僕の周囲の人でネットの書き込みを信じる人は誰もいない。こんな現実味のないバカげた噂話は、すぐに終わるだろうと考えていた〉という(同書より)。

 しかし、デマは日を増して酷くなった。事務所のホームページで否定をしても、「やってない証拠を出せ」と反論され、テレビ局や出演していたCMのスポンサーにまで、「殺人犯を出すな」という抗議の電話まであったという。

「事務所には殺害予告の書き込みまでされるようになり、ついに警察に相談するのですが、当時はまだネット犯罪に関する法整備も進んでおらず『書き込みだけでは捜査できない』となかなか相手にされなかったそうです。ようやく警察が動いたのがちょうど10年後の09年。警視庁は川崎市の会社員の女を脅迫容疑で書類送検、17歳から45歳の男女、最終的には19人を名誉毀損の疑いで検挙したのです」(同)

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