「金融庁長官」てのひら返し サブリース「かぼちゃの馬車」騒動

企業・業界週刊新潮 2018年4月5日号掲載

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 シンデレラを王子様の待つ城まで運ぶのは、物語のなかだけだ。現実では、サラリーマンやOLなどを乗せた“かぼちゃの馬車”の行き着く先はローン地獄か、自己破産か。この騒動を巡り、森信親金融庁長官(61)のてのひら返しが話題になっている。

 金融庁は3月16日、静岡県沼津市内に本店を置くスルガ銀行に対して、“報告徴求命令”を出した。全国紙の経済部記者によれば、

「報告徴求命令は、取引に不正の疑いが認められる場合に出され、取引内容の詳細を報告させる非常に厳しいもの。スルガ銀行は、不動産コンサルティング会社のスマートデイズとの関係を問題視されました」

 2012年設立のスマートデイズは、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を手掛け、全国から投資を募っていた。ある第二地銀の幹部がいうには、

「投資家に土地と建物を購入させて、スマートデイズがそれを借りる代わりに家賃を保証する“サブリース”という手法を取っていました。家賃保証の魅力に惹かれて、サラリーマンやOLなど約1000人が“かぼちゃの馬車”のオーナーになっています」

 シェアハウスの初期費用は平均1億円。誰もがそれだけの大金を持っているはずもないが、

「その資金を融通していたのがスルガ銀行だったのです。スマートデイズはスルガ銀行の“協力”を得て、この数年で都内を中心に“かぼちゃの馬車”を約900棟に急拡大させたのですが……」(同)

 今年1月17日に突如、スマートデイズは資金繰りの悪化を理由に“家賃保証の継続断念”を宣言。多額の借金を負ったオーナーたちが被害者の会を結成し、スマートデイズのみならず、スルガ銀行の責任を追及し始めたのだった。

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