女医が告白、糖質制限で「脳梗塞」一歩手前 死亡率は1・3倍に

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 短期的な効果が期待できる「糖質制限ダイエット」だが、糖質制限では老化が進む――。それを我が身で“体験”した医師がいる。「Yʼsサイエンスクリニック広尾」の日比野佐和子統括院長だ。

「糖質制限に挑んだのは30代の頃で、3年の間、糖質は総カロリーの約10%しか摂取しませんでした。始めると次第にシワが目立つようになり、ホウレイ線もくっきり出てきた。知り合いの美容整形の医師から、ヒアルロン酸注入のモデルを頼まれたくらいで、当時はなんて失礼な!と思いましたが、じわじわと老化が進んでいたのでしょうね」

 日比野統括院長の体験談はこれで終わりではない。

「ある朝起きたら、右手と右足がマヒして動かない。力が入らないんです。それで調べてみたら、一過性脳虚血発作で、脳梗塞になる寸前の状態でした」

 これは決して珍しい症例ではなく、心筋梗塞、脳梗塞などの予防に詳しい「真島消化器クリニック」の真島康雄院長は、

「数年前、当時60代だった男性を診察した際、糖質制限ダイエットの危険性に気が付きました」

 として、こう語る。

「男性は糖質制限を始めた約3年2カ月後に脳梗塞になり、右半身が麻痺していました。で、再発を予防するために私のところに来られたのですが、調べてみると、いつ脳梗塞が再発してもおかしくないほど、動脈硬化が悪化していた。男性に話を聞いてみると、炭水化物を摂取しない代わりに、トンカツなどの揚げ物をたくさん食べ、お酒も毎日飲んでいた。当然、すぐに糖質制限をストップするよう、アドバイスしました」

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