女医が告白、糖質制限で「脳梗塞」一歩手前 死亡率は1・3倍に

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動脈硬化のリスク

 糖質制限開始後、高血圧になったケースもある。

「ある60代の男性は2015年7月までは正常血圧でした。しかし、8月に糖質制限を始めると、その約4カ月後には、血圧が上150〜160、下85〜95に上昇。翌年には、入浴後に上が200を超えることも2度あり、そのうち、朝の起床後にふらついて真っ直ぐ歩けなくなってしまって病院にかけつけたところ、動脈硬化が進んでおり、一過性の脳虚血症状になっていた」(同)

 この男性は糖質を減らした代わりに、魚を多く摂る食生活をしていたという。

「肉より魚の方が体に良いイメージがありますが、どちらもタンパク質と脂質には違いなく、たくさん食べると体には悪い。植物性タンパク質にも注意が必要で、例えば、納豆は特に高脂質なので気を付けた方がいい。オージービーフのヒレ肉に含まれる脂質は100グラムあたり約4・8グラムですが、納豆には100グラムあたり約10グラムも含まれています」(同)

 糖質制限で動脈硬化のリスクが高まるメカニズムは単純。糖質の代わりに余分に脂質を摂取することで、血管に“脂”が詰まる動脈硬化の状態が起こりやすくなるのである。

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