「佐川長官」逮捕のXデー、GW前後? 大阪地検の国策捜査に

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ノックは無用

 同じく在阪のベテラン社会部記者によると、

「現在、大阪地検特捜部は、東京から応援検事を呼びよせ、20人程の体制で捜査を進めています。これまで特捜部は、国有地売却に関係した近畿財務局職員を背任容疑で捜査していましたが、全然パッとしなかった。それがここに来て何となく開けてきた感があるのは、2月末に上級庁である大阪高検の検事長に上野さん(友慈)がなったからでしょう」

 この新任の上野検事長、大阪での勤務は今回で8度目だという。

「90年に始まったイトマン事件の捜査に関わった関西検察きってのやり手。印象的なのは99年、横山ノック大阪府知事の強制わいせつ事件です。上野さんは主任検事として捜査を担い、府知事室にまでガサをかけてました。今回も地検の検事正を通じて“徹底的にやれ”と現場にハッパをかけているようです」(同)

 いわば性域と堕した府知事室という聖域にノックは無用だった。土足で踏み込んだ一件が20年ほど後に武勇伝として語られるとは想像だにしなかったはずだが、

「財務省本省のガサ入れや、麻生さんへの事情聴取がないとは言い切れない。それが上野さんなんです」(同)

 むろん、逮捕となった場合には待ち受けているものがある。懲戒免職だ。長官辞任を麻生財務相が発表した折、新たな事実が明らかになったら追加の処分を行なうとまで踏み込んでいるのだから、さもありなん。ホッとする暇もなく人生設計のし直しに追われそうなのである。

週刊新潮 2018年3月29日号掲載

特集「地獄の門が開いた 『森友改ざん』の『アベゲート』」より

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