「森友で残業100時間」上司への怨嗟が綴られた職員の「遺書」

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妻の激怒

「遺書を巡ってはさまざまな憶測が流れています」

 とは、さる自民党関係者。

「ただ警察幹部が周囲に漏らしているのは、奥さんが財務省に激怒しているということ。つまり、森友問題を巡る一連の対応が、彼を追い込んだ。そして、それを招いた上司への怨嗟の声が遺書に書き込まれていたようです」

 そして、

「職場復帰を考えていたことから考えても、急な自殺は不自然。3月2日の朝日報道、そしてその後の国会での騒ぎが決定的な影響を与えたのは間違いない。また、自殺の一報後、佐川国税庁長官が急に辞職を決めました。遺書には、改ざんについても記されていたといいます」

 と言うのである。

 この点、先の親族も、

「すごく辛い思いをしたんではないか、と。間違ったことをやる人間じゃないし、正義感が強かった」

 として、こう言うのだ。

「報道を見ていて思うのは、一番マジメな人が損をする組織作り、命令系統になっている。それが許されていいのか、ということです。(職員は)正義感が強いので、もし間違ったことをさせられそうになったら、絶対に抵抗しようとしたんじゃないのかな。実直な人間からしたらとても許されることじゃないことをやらざるをえなかったのではないか。私は今、そう感じています」

 職員の心の叫びを聞くことはもうできない。

週刊新潮 2018年3月22日号掲載

特集「3選も改憲も吹き飛んだ 『森友改ざん』の爆心」より

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