難治「すい臓がん」治療の最前線 三次元放射線ビーム、早期発見“尾道方式”

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10年生存率5%「すい臓がん」を生き抜く術(下)

 早期の状態では症状がなかったり、特有の症状が乏しいすい臓がんは発見された時点で手のほどこしようがないケースが多い。「がんの王様」と呼ばれるゆえんだ。10生存率でみると胃がんと大腸がんが7割近いのに対し、すい臓がんはわずか5・1%である。

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「7〜8年前まですい臓がんは罹患率と死亡率がほぼ同じでした。つまり、すい臓がんになれば、全員が死んでしまうことを意味していたのです」

 そう話すのは、富山大学大学院消化器・腫瘍・総合外科の藤井努教授である。...

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