「羽生結弦」国民栄誉賞に咬みついた「村田諒太」 政治ショーを批判

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政治ショー

 それにしても国民栄誉賞を〈いらないオマケ〉とは穏やかではない。村田本人にコラムの本意を聞くと、

「羽生結弦選手に国民栄誉賞が贈られることが決まったわけだから、それに水を差したくない。国民も羽生選手の活躍を喜んだのですから、コメントは勘弁してください」

 との返事。代わってスポーツ紙のデスクが言うのである。

「あのタイミングで村田はよくぞ言ってくれました。今、注目されているというだけで国民栄誉賞を授与するのは、支持率狙いの政治ショーそのものです。どんな競技でも優勝するのは至難の業。政治の都合で金メダルに優劣をつけるようなやり方は怪しからんということです」

 実際、国民栄誉賞の基準は曖昧で、オリンピック連覇の偉業を達成しても、なぜか受賞できないアスリートは珍しくない。3大会で8つの金メダルを獲った体操の加藤沢男はもちろん、柔道で3連覇した野村忠宏もそうだ。その一方で、

「柔道の山下泰裕はロサンゼルス五輪の金メダル1つだけで受賞でした」(同)

 そう言えば村田も金メダルに加えて、プロに転向してからはWBAミドル級の現世界王者である。

“顕著な業績”を積んだ現役アスリートの言葉に、安倍総理も耳を傾けてはいかが?

週刊新潮 2018年3月15日号掲載

ワイド特集「グレイテスト・ショーマン」より

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