【今夜最終回】井浦新の回想シーンを彩る「米津玄師」の名曲 「アンナチュラル」第9話

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ジャーナリスト宍戸の異様な不気味さ

 連続殺人事件に、何かしらの形で関わってきたであろう、ジャーナリスト宍戸理一(北村有起哉)の怪演も引き続き光った。アルファベットの歌を口ずさみながら不気味にカメラのレンズを覗く宍戸。久部はひとり、宍戸を問いつめに出かける。

 過去に何度も、同一犯によるものと思われる若い女性の殺人のスクープを撮影しており、犯人とも繋がりを持っている様子の宍戸は、犯人はアルファベット26文字で始まるやり方で女性たちを殺害していることを示唆し、再び姿を消す。

 宍戸によれば、殺された女性たちはみんな夢を叶えるために、人生の岐路に立っていたと言う。そこで思い出されるのは、第8話での神倉の台詞だ。「死ぬのにいい人も悪い人もない。たまたま命を落とすんです。そして私たちはたまたま生きている」。宍戸が「犯人は、未来ある女性を選んで殺したのかもしれない」という言葉が本当だとしたら、神倉の「たまたま」という言葉との対比がいっそう居たたまれず、一連の殺人が許されないものとして響く。

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