厚労省「インチキデータ」検証 担当者は取材に“ファックスが席から遠いので”

社会週刊新潮 2018年3月8日号掲載

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“捏造”中毒の厚労省は受動喫煙データもインチキだった(下)

 働き方改革だけではなかった、厚生労働省の「インチキデータ」。「禁煙原理主義」として知られる同省のHPには、〈同一条件下(中略)で室内のニコチン濃度を測定したところ、紙巻きたばこ(1000〜2420マイクログラム/立方メートル)に比べ、加熱式たばこ(26〜257マイクログラム/立方メートル)〉とのデータが記されている。

 紙巻きより低いとはいえ、加熱式の煙にもニコチンが含まれていることをアピールしているわけだが、この数値は国際がん研究機関(IARC)の調査よりも、約80倍もニコチン濃度が高くなっているという。

「厚労省の『1000~2420』という数値は、窓を閉め切った4畳半ほどのとても狭い空間に10人の喫煙者を詰め込み、一斉にたばこを吸ってもらいでもしないと出てこないでしょう」

 と、受動喫煙について研究している秋山幸雄・元産業医科大学准教授(安全衛生マネジメント学)は解説するのだ。

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 神奈川県の受動喫煙防止条例の制定等に携わった、東海大学の玉巻弘光名誉教授(行政法)が別の問題点を挙げる。

「今回の調査は厚労省が国立がん研究センターに委託して行われています。これまでのがん研のたばこ関係調査は、たばこそのものを排除しようとする姿勢が顕著で、各種データの収集・処理手法にバイアスが掛かっているような印象を受けます。そのような機関に委託するのであれば、反対の立場にある他の利害関係者の見解・主張も斟酌して、たばこが他人に与える健康影響を客観的かつ総合的に評価しなければ、最も中立であるべき行政機関としてはまずいでしょう」

 厚労省が「悪認定」するためなら、どんな手も許されるのか。この悪質な印象操作の「効果」を、今一度、数字で分析してみる。

「厚労省は、紙巻きだけでなく加熱式も、どうしても規制したい。そのためには、加熱式の『害』も大きく見せなければならない。今回、厚労省が出してきたニコチン濃度はIARCの80倍。IARCの数値に基づいて考えた場合、必然的にニコチン濃度は80分の1が妥当ということになります。これを加熱式に当てはめると、厚労省の26〜257は、実際は0・3〜3・2。『0・3』は、ほとんど誤差のようなものです。この厚労省にとって『不都合な真実』を覆い隠すべく、実験環境をわざと劣悪にしたんでしょう」(厚労省関係者)

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