「将棋」と「囲碁」子どもにやらせるならどっち? 直感力、論理力、集中力を鍛えるマインドゲーム

ライフ

  • ブックマーク

Advertisement

佐藤名人、渡辺棋王が語る「藤井六段」

 実際、トップ棋士たちもはっきりと藤井六段の実力を認めている。

 佐藤名人に聞くと、

「藤井さんの強さはそれ以前からわかっていましたが、対戦してみると予想通り強かった。特に終盤が鋭く、相手玉に寄せがある時にそれを見つける能力が高い。成算を持って踏み込んでいってますね。また、序盤、中盤もそつがなく、形勢をはっきり損ねるようなミスが少ないです。総じて完成度が高いと思います」

 そして、

「これから1〜2年のうちにタイトル戦に登場してもまったく驚かないですね」

 と言う。もちろんこの期間にタイトル戦に出られれば、またもや史上最年少記録を更新することとなる。

「技術的にトップレベルにあることは間違いないと思います」

 と述べるのは、本誌(「週刊新潮」)連載でもお馴染みの渡辺明棋王。永世竜王の称号を持つ、現役最強棋士の1人だ。

「佐藤名人、羽生竜王との対戦も完勝と言える内容でした。頭の良さが将棋に生かされています。今後の期待は、羽生さんの持つ数々の記録を破る、ということになるでしょうか。しかし、これからこの圧倒的な才能と対峙していかなければいけないのかと思うと、自分も手放しで驚いたり、誉めていればいいという立場ではないと思っています」

 と、もはや対等の“ライバル視線”を向けるのである。

次ページ:茂木健一郎が解く「将棋脳」と「センター試験」

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。