「将棋」と「囲碁」子どもにやらせるならどっち? 直感力、論理力、集中力を鍛えるマインドゲーム

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ますます悩ましい「将棋」と「囲碁」子どもにやらせるならどっち?(1)

 羽生善治、井山裕太両氏の国民栄誉賞受賞に続き、藤井聡太・新六段の快挙――空前のフィーバーに沸く将棋&囲碁界だが、そこで世の父母(ちちはは)の頭を悩ませているのが、以下の“難題”である。「将棋」と「囲碁」、子どもにやらせるならどっち?

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 藤井六段が連勝街道をひた走っていた昨年前半。数多の絶賛評の中で、棋界から時折聞こえてきたのが、こんな声である。

「今、藤井クンが当たっているのはC級のメンバーが多いでしょ。A級の棋士と戦ったらどうなるか」

「運がいいだけ」

 その時点で、羽生二冠との対戦成績は、非公式戦での「1勝1敗」だったが、

「非公式戦はプロ野球のオープン戦のようなもの。羽生さんもお手並み拝見という気持ちだったはず」

「羽生さんと比べたら? そりゃまだまだでしょう。羽生さんの終盤は桁違いに強いですよ」

 が、それから1年も経たない今、棋界で同じような評価をするムキは、ほとんどいないのではなかろうか。

 連勝が29でストップした後も高勝率で突っ走り、(名人戦挑戦リーグの)「順位戦」ではC級2組を1年で通過。そして、2月17日の朝日杯オープン戦では、準決勝で羽生二冠を破って見事優勝。15歳6カ月で、史上最年少での棋戦優勝と、六段昇格を果たしたのだ。

「羽生さんと当たる前の準々決勝では、佐藤天彦名人を倒しています」

 とは、さる観戦記者だ。

「羽生さんは竜王のタイトル保持者ですから、棋界最高位の名人と竜王2人を連破したことになる。しかも羽生さんは朝日杯で通算勝率8割6分と抜群に強い。それを倒したのですから価値は高いです。そして決勝の相手・広瀬章人八段もA級在籍の棋士。つまり今回の優勝は、中学生とかデビュー1年目などとは関係なく、藤井六段が現在の棋界で、トップクラスの力を持っていることを示したのです」

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