社長がセクハラ発言で辞任 日本ハムは「ウトウトしていて覚えていないと…」

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「日本ハム社長」電撃辞任の裏側に「空港ハレンチ事件」(下)

 “一身上の都合”とされていた日本ハム株式会社(以下、日本ハム)末沢寿一(じゅいち)氏(63)の社長辞任の真の理由には、女性アテンダントへのセクハラ発言があった。昨年10月6日、執行役員を含めた部下3名と末沢氏は、ヨーロッパ出張のため、羽田空港を訪れた。空港内にある航空会社のVIPラウンジを利用した際、女性アテンダントに対し「彼氏とする時は制服でするの?」「(末沢)社長がシャワーを浴びてるから、社長の体、洗ってあげてよ」などと発言したという。

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「航空会社側もこうした行為をスルーするわけにはいかなかったのか、10月24日、日本ハムの社屋を直接訪れ、セクハラについて報告。これを受け日本ハムでは、セクハラ事件の内部調査が行われました。その結果、末沢さん一行によるセクハラは事実だったと認定し、今回、末沢社長および執行役員の辞任に相成ったというのが真相です」(食肉業界のさる事情通)

 長年パーサーとして勤務した航空評論家の秀島一生氏が呆れる。

「VIPラウンジも、機内同様、密室的な空間。何かトラブルが起きても、乗務員やラウンジのアテンダントは逃げられません。しかも、そこで何を言われようと、お客さんには良い印象を持ってもらえるよう接しなければならないのです。今回セクハラした人も、そうした圧倒的な立場の差を理解しつつ、事に及んだはず。立場の弱さにつけこんでいるわけで、タチが悪い。言語道断です。密室的空間ではその人の『本性』が出やすい。今回の人たちも、普段からそういうことをしていたのではないでしょうか」

 実際、日本ハム関係者のこんな証言もある。

「その『末沢一行』は、以前からよく『遊び回って』いたという噂を耳にする」

 また過去には、やはり球界絡みで、福岡ダイエーホークス(当時)の元社長である高塚猛氏(故人)が女性社員らにセクハラして刑事事件に発展したことがあるし、米国でも2010年、コンピュータ大手ヒューレット・パッカードの最高経営責任者(CEO)がセクハラ騒動で辞任した例がある。そして現在、「#MeToo」運動が世界的広がりを見せているのは周知のとおりである。

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