“英語より韓国語、中国語教育を!” 子に自虐史観を植え付ける「日教組」集会レポート

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「5時にさっさと帰る」

 ところで日教組委員長には、ラブホで人妻と不倫に興じ、本誌(「週刊新潮」)に報じられて雲隠れした岡本泰良(やすなが)氏が一昨年秋に辞任後、昨年3月、兵庫県教組委員長だった泉雄一郎氏が就任している。今回の主催者あいさつで、

「若い人へ、これまでの日教組の活動を継承していかなければ」

 と語ったが、こんな授業ばかり継承されては、たまったものではない。改めて本人に問うと、

「私たちは働き方改革、たとえば勤務時間の短縮などを通じて若い教師を組合活動に引きこみ、加入率向上につなげていきたいと考えています」

 とのこと。いやはや、ある見解を子どもたちに強制したら、労働者の権利をかざしてさっさと帰るように教師を導きたいらしい。

 事実、3日午後に行われた「両性の自立と平等をめざす教育」の分科会で、京都府の高校の数学教諭がこんな発言をしていた。

「先ほどの発表者が、放課後質問にきた生徒に“ごめん、今日は娘を迎えに行かなくちゃならないので、明日予約をとってまたきてくれる?”って言うと言われはりましたが、そんな理由言う必要ないんです。要らんやん、そんなの。5時になったらさっさと帰る。労働者の権利だもん、でいいじゃないですか。5時で帰るは、労働基準法でも憲法でも守られてるんです」

 教師は幾重にも守られたご大層な身分で、生徒は教師の権利のためには切り捨てられていい、ということのようだ。〈真実をつらぬく民主教育〉の実態である。

 ちなみにこの教諭、家に妻も2人の子どももいながら、トランスジェンダーであることを公にしている変わり種だ。むろん、それ自体は責められるべきことではないが、

「異性愛規範が強く刷り込まれているなと感じる」

「常々子どもたちには、変態が世界を変えるんだ、って言うてるんですよ。だから私は、先陣を切って変態やってるんですが」

 と真顔で言われても、親は不安になるだけだろう。

 この数学教諭に限らず、日教組の教師たちは憲法が大好きだ。「国際連帯・多文化共生の教育」の分科会では2日午後、千葉県の高校の女性教諭が、日本語を母語としない生徒たちに日本語を教える授業を開設した経緯をレポートした。

 彼女は「言語権」という概念を知ったとき、目から鱗が落ちる思いをしたという。これは、現に生活している国の公用語を学ぶことは人権のひとつだ、という概念。外国人労働者の子女でも移民でも、日本語を教わる権利を堂々と主張すべきだ、というのだ。

 根拠のひとつは憲法第26条だという。そこには〈すべての国民は教育を受ける権利を有する〉と書かれているが、教諭によれば、

「この場合の国民は、かならずしも日本国籍を有するものにかぎらない、と解釈すべき」

 なのだそうだ。多文化との共生は必要でも、われわれの税金を、なにゆえそこまで異国民に注がなければならないのか。しかも、ご丁寧に、そのために憲法を持ち出すのである。

「言語権」という語が出たところで、「外国語教育・活動」の分科会の模様も。2日午後、神奈川県の高校の女性教諭は自身の報告で、

「英語だけではなく、さまざまな言語を幅広く学ぶべきではないでしょうか」

 と訴える。英語をしっかり修得した後には、それもいいだろうが、

「日本の隣国である韓国や朝鮮、中国の言葉を学ぶ必要はないのでしょうか」

 と真顔で強調するのだ。ちなみに中国人や韓国人には、日本人よりも英語が堪能な人が多いが。さらには、英会話産業が大きくなっている現状に納得できず、

「(人工言語の)エスペラント語を学び、“総合”の時間を利用して、生徒にも教えています」

 余計な「教育研究」は要らない。英語にせよ、学校では基礎をしっかり固めさせてほしい。そうすれば子どもたちは、日教組の教育が本末転倒であることに、自分で気づくだろう。

週刊新潮 2018年2月15日号掲載

特集「『英語より韓国語、中国語教育を!』 子どもに自虐史観を植え付ける『日教組』亡国の教研集会」より

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