若返った「みずほFG」トップ人事の狙いは 始まる“佐藤院政”

企業・業界週刊新潮 2018年2月1日号掲載

  • 共有
  • ブックマーク

 この時期のトップ交代の発表は、金融担当のベテラン記者たちにも予想外だったようだ。みずほフィナンシャルグループ(FG)は4月1日付で、佐藤康博社長(65)が会長に就任し、後任にみずほ証券の坂井辰史社長(58)が就く人事を明らかにした。若返りをアピールしているが、真の狙いは佐藤社長の“院政”だという。

 社長交代の記者会見があった1月15日、佐藤社長はシニカルな表情を浮かべながらこう語った。

「坂井も興銀出身。興銀出身者から興銀出身者へバトンタッチしたように見えるし、それは事実だ。しかし、トップ交代は指名委員会が権限を持っているので、私が意思決定に関わることはない」

 佐藤社長も興銀出身で、出身銀行が同じ社長が2代続くことになる。みずほFGが富士と第一勧業、日本興業銀行(IBJ)が統合して設立されたのはご存じの通りだ。

 また、指名委員会は取締役の選任や解任の権限などを持つ機関で、みずほFGでは東京電力の川村隆会長が委員長を務め、他の4人の委員もすべて社外取締役で占められている。全国紙の経済部デスクによれば、

「佐藤さんは、“指名委員会が坂井の能力を認めたから”と強調していたが、そんな言葉を信じる行員は一人もいません。指名委員会の委員も佐藤さんが選任した人ばかりで、事実上の“後継指名”。佐藤さんは会長就任後、代表権を手放すとはいえ、“院政”が始まります」

次ページ:ライバルを意識

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]