韓国は北朝鮮に平昌五輪へ参加してもらうため“巨額の秘密資金”を提供した!?

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対北政策への無関心

 しかし、本格的な現政権反対運動に発展する可能性は低いという。

「韓国の有権者にとって対北政策は、最優先ではありません。朴槿恵(パク・クネ)政権の問題をあぶり出すことが先決です。日本人である私でも、確かに朴槿恵政権には多くの問題があり、韓国世論が一丸となっている状況は理解できなくもありません。そのため前政権の暗部を暴いていれば、それだけで国民の支持を得られます。当分のところ、文在寅政権は安泰なのです」(同・専門家)

 だが、差し迫る“具体的な危機”が存在する。北朝鮮は核ミサイルを打つ準備に余念がないのだ。にもかかわらず、次々に秘密資金を提供する準備をしている。我々日本人からすれば理解しがたい。

「結局のところ韓国人は『同胞である我々に向かって、ミサイルを発射することはあり得ない』と判断しているんです。同胞という意識は根深く、例えば韓国では、金正恩を独裁者と形容すると、左派から猛烈な抗議を受けます。右派メディアでも独裁者とは書けません。こうしたことが積み重なって、韓国世論は北朝鮮危機を過小評価する傾向があります」(同・専門家)

 リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー元ドイツ大統領の「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目になる」という言葉は有名だ。例えば、慰安婦問題で韓国サイドに立つ論など、比較的リベラルな文脈で使われることが多い。だが、少なくとも北朝鮮の問題に関して言えば、融和的な政策を支持するリベラル層こそ、この箴言の意味を噛みしめるべきだろう。

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週刊新潮WEB取材班

2018年2月2日掲載

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