いま米国一“熱い女”「オプラ・ウィンフリー」の弁舌と凄腕

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 オプラ・ウィンフリーこそ次の大統領だ――。今、全米でそんな声が沸き上がっている。でも、それ誰?

「いやいや、米国で彼女を知らない人はいません。その名を冠した『オプラ・ウィンフリー・ショー』は、多くの局で平日午後に毎日放映。まさに全米的なお昼の顔です」(在米記者)

 黒人女性で女優、TV司会者の63歳。同番組は2011年、25周年を機に惜しまれつつ終了したが、彼女は慈善家としても有名だ。

 すると、我らが黒柳徹子さんのような存在か?

「それ以上ですね。一般視聴者からの声にも親身に応じて叱咤激励。彼女が良いと誉めた商品はバカ売れ。もちろんスタジオに招いた有名人との遠慮のない丁々発止も人気。おまけに番組制作会社も経営し、資産数千億円の億万長者なのです」(同)

 トットちゃんにタモさんとミノさんを合わせても足りない……。その人気者に、あらためて次の大統領候補だ、とスポットが当たったのは、TV中継もされた1月7日のゴールデングローブ賞授賞式がきっかけ。生涯功労賞の受賞スピーチで、自分の過去を交えてハリウッドを昨年から震撼させているセクハラ問題について熱弁。拍手喝采を受けた。

「オプラは貧しい育ちで、親類にレイプされ、14歳で妊娠し、その子もすぐに亡くした過去がある。しかし、それでも奨学金で大学を卒業し、今の成功をつかんだ。こうした経歴はよく知られているので、彼女の実感ある言葉は幅広く共感を呼んだのです」

 と話すのは作家の井上篤夫氏。米政界とハリウッドの関係を追った著書『ポリティカル・セックスアピール』もある井上氏は、共感を呼んで人を惹きつける魅力こそ大統領候補に必須だと言う。

「明けっ広げな彼女は上品とは言えませんが、読書家で知性もあり、トランプのような差別的発言はしない。そして、弁護士出身で優等生然としたヒラリーにはない大衆性があるのです」

 20日でやっと政権発足1年を迎えたトランプ氏。早くもビクビクなのである。

週刊新潮 2018年1月25日号掲載

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