金メダル確実! 母が明かすスピードスケート「小平奈緒」のすべらない話

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卵かけご飯が好き

 その小平は3大会連続での五輪出場となる。が、世界のトップとなったのはここ数年で、キッカケは14年からの「オランダ留学」。

 矢内さんが続ける。

「オランダはスケート大国。そこで学んだ技術やトレーニング方法に加え、メンタルの成長が大きかった。留学後は、表情や歩き方ひとつみても、強気で自信に溢れるようになりましたね」

 ところが、だ。

「15年になって、成績が下降したのです」

 と言うのは、さるスポーツ紙のデスク。

「身体に不調が出たのが原因。小平さんサイドはこれを卵や牛乳のアレルギーと捉えた。オランダは酪農の国で、たくさん乳製品が出ますからね。で、16年、日本に戻って食生活の改善を行った。そこからレースでの圧勝が始まるのです」

 ここに至るまでも山あり谷ありだったのである。

 もっとも、

「その話、報道で知って、あれっと思いました」

 とは、先の光子さん。

「娘が子どもの頃から普通に卵や牛乳を出していましたけど、具合が悪くなったりしませんでしたし、卵かけご飯も好きでしたから」

 日本アレルギー学会理事長で、近畿大学医学部の東田(とうだ)有智教授に聞いても、

「卵や乳製品について、子どもの頃にはなかったアレルギーが、大人になって初めて発症するという例はあまり聞いたことがありません。また、大量に摂ったから、これまでなかったアレルギーが新しく出たという例も知りません。小平選手の場合は、慣れない生活習慣や食生活から来た“不調”だった可能性がありますね」

 と言うから、もしかしたらご本人の錯覚か……ともあれ、心と身体の改造を促したオランダ時代が、彼女の転機となったのは間違いないのである。

「そういえば、大晦日の夜、奈緒はすき焼きに卵、使っていなかったですね」

 と光子さんが振り返る。

「“卵どうする?”“いらない”って。やっぱりアレルギーのことが頭にあったのでしょうか」

 万全には万全を期して挑むオリンピック。この分ではやっぱり、死角なし、か。

週刊新潮 2018年1月18日号掲載

ワイド特集「始末に困る人」

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