女優として生きるため“14歳で15キロ増量”――富田望生は「脇役の星」

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太り続ける苦労

 演技力と存在感で一気に注目を集め、17年には今の事務所に移籍した。充実した日々だが、悩みは未だに体重だという。何しろ10代だから新陳代謝が活発だ。少しでも気を許すと痩せてしまう。

「16年頃に、少し仕事に恵まれない時期があったんです。『体重を維持するために食べ続けるのは体に悪いかも』と反省して、普通の食生活に戻しました。すると、すぐに7キロから10キロは落ちてしまったんです。新しい役を頂いて慌てて太り直したりして、やっぱり大変ですね。服のサイズは変わりすぎて、もうバラバラです」

 当初は「デブだから映画に出られているだけでしょ」といった陰口が耳に入り、ショックを受けたこともあった。だが、撮影現場で経験を重ね、出演本数を増やすうちに、同性のファンが増えた。一方、いわき市の友達とは、女優の顔を忘れて遊ぶ。素顔をさらけ出せる相手だ。

 尊敬する女優、未来の目標としては、「ソロモンの偽証」で自分の母親役を務めた、池谷のぶえ(46)を挙げる。

「舞台も拝見させてもらっています。いつかあそこに立ちたいという気持ちが強くなっていますね。映像も素晴らしいですけど、生の演技も挑戦したい。成島監督にも『舞台をやりたいなら、池谷さんは追いかけなさい』とアドバイスを頂きました」

“大人の事情”で公開できないが、18年も様々な出演作の企画が進行しているという。今年も売れっ子のようだ。インタビューには落ち着いた口調で――理路整然という言葉が浮かぶほど――しっかりと受け答えをする。

 だが最後に「祖父母のことを考えて、介護の資格にも興味があるし、色んな職業に興味を持つことが増えました」と笑顔で漏らすなど、10代に相応しい“迷い”の表情ものぞかせた。

週刊新潮WEB取材班

2018年1月2日掲載

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